皆さま、こんにちは。「かけるんパパ」です。
本日は、お受験界でも屈指の人気を誇る、港区六本木の伝統校「東洋英和女学院小学部」について、徹底的に深掘りしていきたいと思います。
最近、東京農業大学稲花小学校のような「新しい教育の形」を提示する学校も注目を集めていますが、一方で東洋英和のような「変わらない信念」を持ちつつ「時代に合わせた進化」を遂げる伝統校の魅力も、計り知れないものがあります。
今回は、私たちが志望校選びをする上で欠かせない、歴史から教育理念、𠮷田太郎部長(校長)が語るこれからのビジョン、そして皆さまが最も気になるであろう入試の具体的な内容と対策まで、詳細にまとめてみました。
「一生の母校」を選ぶためのガイドとして、ぜひ最後までお付き合いください。
東洋英和女学院小学部:その歴史と「六本木」という立地
まず、東洋英和女学院の歩みから見ていきましょう。この学校の歴史を知ることは、なぜこれほどまでに多くの家庭を惹きつけるのかを理解する第一歩です。
140年の歴史が育む品格
東洋英和女学院は、1884年(明治17年)にカナダ・メソジスト教会(現カナダ合同教会)から派遣された婦人宣教師、マーサ・カートメルによって創設されました。設立の提唱者であるカートメルが初代校長に就任し、わが国における女子教育の先駆けとなりました。
それ以来、約140年にわたり、一貫してキリスト教の教えに基づいた女子教育を実践しています。2014年には創立130周年を迎え、現在では幼稚園から大学院までを擁する総合学園へと発展しています。
都心のオアシス「六本木・鳥居坂」
所在地の住所は、東京都港区六本木5-6-14。 六本木ヒルズや麻布十番に隣接する、まさに「都心のど真ん中」に位置しながらも、正門を一歩くぐれば、そこには豊かな樹木の緑と土の校庭が広がる、驚くほど静かで温かな空間が待っています。
アクセスも非常に良好で、通学の利便性は抜群です。
- 東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木駅」より徒歩7分
- 都営大江戸線「麻布十番駅」より徒歩5分(7番出口)
- 東京メトロ南北線「麻布十番駅」より徒歩7〜10分
- 東京メトロ千代田線「乃木坂駅」より徒歩15分
この立地でありながら、学年の枠を超えて「一つの家族」のような温かな雰囲気が流れているのが、東洋英和の大きな特徴です。
教育理念の核:スクールモットー「敬神奉仕」
東洋英和を語る上で、絶対に外せない言葉が「敬神奉仕(けいしんほうし)」です。
聖句に根ざした生き方
この言葉は、聖書(マルコによる福音書12章30-31節)にある「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」「隣人を自分のように愛しなさい」という教えから取られています。
具体的には、
- 敬神:神を愛し、敬うこと
- 奉仕:隣人(他者)を愛し、隣人に仕えること を意味しています。
これは単なるお題目ではありません。小学部の生活のあらゆる場面に、この精神が息づいています。 たとえば、毎朝の礼拝から一日が始まり、讃美歌の歌声が校舎に響きます。また、上級生が下級生の着替えや配膳を手伝うといった日常の光景は、まさに「誰かのために、まず私から始めましょう」という奉仕の精神の具現化です。
3つの教育目標
学校が掲げる具体的な子ども像は以下の通りです:
- 造り主である神さまを覚えて、神さまと人のために生活できる子ども
- 隣人を愛し、進んで奉仕の生活ができる子ども
- 英和の子どもとして、礼儀正しく責任ある生活ができる子ども
このように、学力の向上だけを目的とするのではなく、「人としての在り方、生き方そのもの」を育てることを教育の根幹に据えています。
現小学部長・𠮷田太郎先生が語る「これからの東洋英和」
2022年に小学部長に就任された𠮷田太郎先生は、伝統を大切にしながらも、非常にパワフルに学校改革を推進されています。対談やブログの中で語られている先生の言葉には、現代の保護者が共感できるポイントが数多くあります。
「あと伸び」する子を育てる
𠮷田部長が強調されているのは、受験のためだけに「ガリガリ勉強してきた子」を求めているのではない、ということです。 入学後に豊かな教育環境の中で、自ら興味を広げ、地頭を鍛えていける「あと伸びするポテンシャル」を重視されています。そのためには、5歳・6歳という時期に、詰め込みの知識ではなく、実体験を通した「賢さ」や「体幹の強さ」を身につけてほしいと語られています。
「本物に触れる教育」と「体験の価値」
𠮷田部長は、子どもたちの国際性や感受性を育むための新たな取り組みを次々と導入されています。
- チャプレン(学校付牧師)の配置:2024年度より牧師の陣内大蔵先生を迎え、礼拝の質を高めるとともに、児童や教職員の心の拠り所を作られました。
- スクール・セラピードッグ「Anne(アン)」:2025年4月、オーストラリアから子犬を迎えられました。名前は東洋英和の卒業生・村岡花子さんの翻訳作「赤毛のアン」にちなんでいます。動物との触れ合いを通じて、子どもたちの心を開かせる試みです。
- 国際交流の拡充:長年の姉妹校である韓国の梨花(Ewha)女子大学附属初等学校との交流に加え、オーストラリアでのホームステイ・プログラムなども積極的に実施されています。
中学部進学制度の変更
これまで中学部への進学にあたり、2月1日に試験を受けに行く必要がありましたが、𠮷田部長はこれを廃止することを決定されました。これは、小学部が責任を持って豊かな教育を行い、中学部との信頼関係のもとで自信を持って子どもたちを送り出すという、内部一貫教育の質の向上への決意の表れと言えます。
「2030年新校舎プロジェクト」への期待
六本木エリアの再開発に伴い、東洋英和も大きな変革期にあります。 2027年度以降、一時的に元麻布の仮校舎へ移転しますが、2030年には待望の新校舎が竣工予定です。
新校舎のコンセプトは、図書館を中心とした「知の出発点」。蔵書数を3万冊規模に増やし、本という「手触り感のある学び」を大切にする計画です。 さらに、現在は1学年2クラス(各40人)ですが、新校舎移転に伴い、1クラス20人の4クラス編成へと移行し、よりきめ細やかな少人数教育を目指すことが決定しています。
学校の特色と独自のカリキュラム
東洋英和の学校生活は、都会的な洗練さと、プロテスタント校らしい大らかさが同居しています。
徹底した「週5日制」と日曜日の教会学校
創立以来、完全週5日制を守っています。 土曜日は学校がお休みですが、その代わりに日曜日は自宅近くの教会学校に出席することが、大切な約束事となっています。これは家庭と学校、そして地域社会が一体となって信仰を育むという、東洋英和独自の文化です。
きめ細やかな教科教育(専科制)
1年生から算数は少人数制を導入し、英語、音楽、体育、図工は1年生から専科制を採用しています。 特に4年生以上では全教科で教科担任制となり、教員同士が連携して一人ひとりの個性に応じた丁寧な指導を行っています。
「遊び」を大切にする設計
𠮷田部長が「驚いた」と語るのが、休み時間の扱いです。 「20分休み」は、子どもたちが20分間まるまる遊びきれるよう、教室への移動時間を考慮して次の授業開始まで5分のインターバルが設けられています。また、すべての教室からグラウンド(校庭)へ直接アクセスできる設計になっており、子どもたちが伸び伸びと体を動かせる環境が整っています。
伝統の夏期学校(軽井沢・追分寮)
1959年から続く軽井沢での夏期学校は、全学年が参加する最重要行事の一つです。 学年ごとに工夫されたプログラムがあり、1年生は寮の使い方や自然観察、2年生と6年生は合同で生活して縦割りの絆を深めます。自然の中で仲間と過ごす体験が、社会性や協調性を養う貴重な機会となっています。
音楽が溢れる毎日
講堂には立派なパイプオルガンがあり(2006年完成)、その音色が響く中で礼拝が行われます。 放課後の課外活動として、1886年から続くピアノ科や2008年開始のオルガン科のレッスンがあり、多くの児童が本物の音楽に親しんでいます。
東洋英和が求める「学生像」と「ご家庭のあり方」
名門女子校である東洋英和は、偏差値的な学力だけを求めているわけではありません。考査や面接を通じて、学校側は「このお子さま、このご家庭と共に歩めるか」を非常に深く見ています。
求めるお子さまの姿
合格者に共通するのは、「内面からにじみ出る品位」と「他者へのまなざし」です。
- 自然な礼儀作法:挨拶、物の受け渡し、座り方などが、試験のための付け焼き刃ではなく、日常の習慣として身についていること。
- 奉仕の心:自分がどう見られるかよりも、「今、困っている友達のために何ができるか」を考え、自然に行動できること。
- 感謝と喜び:日々の小さな出来事に心を動かし、素直に「ありがとう」と言える、自己肯定感の高いお子さま。
求めるご家庭の姿(属性の一致)
東洋英和の受験は「ご家庭全体の受験」と言われます。
- キリスト教的価値観への共感:クリスチャンである必要はありませんが、学校の教育方針を深く理解し、家庭生活にも祈りや感謝の心を取り入れようとする姿勢が求められます。
- 「お子様第一」の姿勢:仕事で忙しくても、お子様と接する時間を最優先し、子どもの目線で話を聞いてあげられるご家庭を求めています。
- 謙虚さと誠実さ:面接で「自分たちの教育の正しさ」をプレゼンするのではなく、「学校と共に親も成長させていただきたい」という謙虚な姿勢を持てるかどうかが重要です。
- 学校とのパートナーシップ:学校行事や「母の会・父の会」の活動に、できる範囲で積極的に、かつ喜んで協力する心構えがあること。
人気の理由と倍率:なぜこれほどまでに支持されるのか?
東洋英和女学院小学部は、例年10倍を超える非常に高い倍率を維持しています。その人気の秘訣をパパの視点から分析すると、いくつかのポイントが浮かび上がります。
圧倒的な人気を支える5つの要因
- 「敬神奉仕」に基づく心の教育 学力だけでなく、思いやりや品性を育てる伝統的な教育への信頼が極めて高いです。
- 制服が「都内で一番かわいい」という評判 シンプルで品格のあるセーラー服、そしてスクールカラーであるガーネット色の「英和結び」のネクタイは、多くの女子と保護者の憧れです。
- 11月2日という「戦略的」な考査日程 多くの私立女子校が11月1日に試験を行う中、東洋英和は伝統的に11月2日(または3日)に考査を行います。これにより、雙葉や白百合といった「1日校」との併願が可能となり、必然的に優秀な志願者が集まりやすくなっています。
- 有名人・芸能人家庭からの支持 公式には公表されていませんが、多くの著名人の令嬢が通っていると噂されており、その洗練された人的環境も魅力の一つとなっています。
- 高い他大学進学実績 系列大学への内部進学は例年10名未満にとどまり、約90%の生徒が外部の難関大学(早慶上智、医学部など)へ進学する「進学校」としての側面も持っています。
最新の入試結果(倍率)
2026年度(2025年秋実施)の入試データによれば、募集人員80名(内部進学30名を含む)に対し、一般入試の合格枠は約50名。
- 志願者数:561名
- 合格者数:50名
- 実質倍率:約11.2倍
過去数年も11倍〜12倍台で推移しており、都内でも屈指の最難関校の一つと言えます。
入学試験の内容と具体的な対策
𠮷田部長の改革により、最近の考査は「より公平・公正に客観的に判断する」ため、ペーパーテストの課題数が増えるなど、全体的な時間が延長される傾向にあります。
ペーパーテスト(個別考査)
幅広い分野からバランスよく出題されますが、特徴的なのは「時間制限が厳しい」ことです。
- 話の記憶:物語調の長いお話を聞き、内容を理解する力が問われます。
- 数:一対多対応、数の増減、合成・分割など。正確かつ素早い処理能力が求められます。
- 図形・推理:複雑な「点図形」の模写や、鏡映像、位置の理解などが出題されます。
- 常識・言語:季節の行事、野菜の断面(生活体験)、特殊音(濁音・拗音)など。
【対策】:知識の丸暗記ではなく、日常生活の中で料理を手伝ったり、自然に触れたりする実体験が不可欠です。また、ストップウォッチを使って、限られた時間内で解ききる練習も重要です。
集団テスト・行動観察
他者との関わり方が厳しくチェックされます。
- 自由遊び・集団制作:順番を守る、困っている子を助ける、友達の意見を聞く、といった「他者への奉仕」が自然にできるか。
- 指示行動:先生の指示を一回で聞き取り、ルールに従って動けるか。
運動テスト
基本的な身体能力とともに、「体幹の強さ」と「集中力」を見られます。
- 種目例:クマ歩き(ゾウ歩き)、ケンケン、縄跳び、ボールつき、リレーなど。
【対策】:𠮷田部長は「体幹には5歳時点での賢さが表れる」と仰っています。日頃から外遊びをしっかり行い、自分の体をコントロールできる力を養いましょう。
手先の巧緻性・製作
東洋英和が伝統的に重視している分野です。
- ハサミ切り:厚紙を正確に、かつスピーディーに切り取る課題が頻出です。
- ひも結び:ハチマキをお腹の前で「蝶結び」にするなど、難易度の高い課題も出されます。
【対策】:雑にならず、丁寧かつ手際よく作業する練習が必要です。お箸の使い方も全校保護者会で言及されるほど重要視されています。
親子面接・願書アンケート
保護者の教育方針と学校の理念が一致しているかを、𠮷田部長自らが全ご家庭を対象に直接確認されます。
- 願書:志望理由は一枠のみというシンプルな形式ですが、そこにどれだけ「東洋英和でなければならない理由」と「具体的なエピソード」を込められるかが勝負です。
- 面接:お子様には「お手伝い」や「宝物」について、保護者には「女子校の良さ」「父親の育児参加」「家庭での食事」などが具体的に問われます。
卒業後の進路:一貫教育とその先の輝き
東洋英和女学院小学部を卒業した児童のほとんどは、原則として全員が中等部へ進学します。
内部進学の流れ
小学部から中学部、そして高等部へと続く12年間の一貫教育の中で、キリスト教主義に基づいた揺るぎない価値観を育みます。高等部からは、東洋英和女学院大学への推薦進学の道もありますが、実際には他大学への進学を志す生徒が非常に多いのが現状です。
驚異的な外部進学実績(2026年3月卒業生例)
高等部からの大学合格実績を見ると、その知的水準の高さが分かります:
- 国公立大学:東京大学、京都大学、大阪大学、一橋大、東京芸術大など。
- 私立大学:早稲田大(19名)、慶應大(24名)、上智大(9名)、明治大(9名)、青山学院大(10名)、立教大(6名)など。
- 医学部:昭和大学、順天堂大学、東京女子医科大学など、多数の医学部合格者を輩出しています。
「敬神奉仕」の精神を身につけた卒業生たちは、医師、弁護士、公務員、芸術家など、多様な分野でリーダーとして活躍しており、その卒業生ネットワークの強さも、東洋英和の「見えない財産」となっています。
最後に:かけるんパパからのアドバイス
東洋英和女学院小学部は、単に「お勉強ができる女の子」を育てる学校ではありません。 𠮷田部長が仰るように、「一生の母校」として、神さまと隣人を愛し、自立した一人の人間として生涯成長し続けるための土台を作る場所です。
受験を検討されている皆さまにお伝えしたいのは、「作り上げた姿」を見せようとしないでほしい、ということです。東洋英和の先生方は、面接でのちょっとした言葉遣いや、お子さまの柔和な表情、そしてご家庭の何気ないエピソードから、その奥にある「真実」を見抜かれます。
対策としては、以下の3点を日常生活で意識してみてください。
- 「ありがとう」が溢れる家庭環境を作る(小さなことへの感謝)。
- お手伝いを通じて「人の役に立つ喜び」を共有する。
- 父親・母親がそれぞれ、お子さまと「目を見て」対話する時間を1日5分でも持つ。
2030年の新校舎竣工、そして少人数制への移行など、東洋英和は今、より輝かしい未来へ向かって歩みを進めています。この素晴らしい学び舎がお子さまにとっての「一生の母校」となるよう、皆さまの挑戦を心から応援しております。
この考察が、皆さまの志望校選びの参考になれば幸いです!
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総合コース変更とお受験コーデ費用が効いてますね・・
かけるんパパの「お受験日記」も是非!


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